日本臨床外科学会雑誌
症例
小腸内視鏡検査にて術前診断し腹腔鏡下に切除した成人回腸腸管重複症の1例
松山 貴俊小林 宏寿石川 敏昭杉原 健一
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74 巻 (2013) 7 号 p. 1895-1898

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抄録

症例は47歳の男性で繰り返す臍周囲痛にて当院を紹介受診した.CTにてMeckel憩室炎を疑い,小腸精査目的にてダブルバルーン小腸内視鏡検査施行した.ダブルバルーン小腸内視鏡検査と,同時に施行した小腸造影検査にて,Bauhin弁より70cmの回腸腸間膜付着側に腸管の分岐を認め,腸管重複症と診断した.待機的に腹腔鏡補助下小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では回腸と連続した粘膜および筋層構造を認め,盲端には潰瘍瘢痕を認めた.成人の消化管重複症は比較的まれな消化管奇形であり,術前診断は困難なことが多い.今回われわれはダブルバルーン小腸内視鏡検査にて術前診断し,腹腔鏡補助下に切除しえた回腸腸管重複症の1例を経験した.確定診断の得られない繰り返す腹痛の鑑別診断にはこの病変も念頭に置くことが必要である.また,小腸内視鏡検査が術前診断に有用であると考えられた.

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© 2013 日本臨床外科学会
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