日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下修復術を行った横行結腸脱出を伴う食道裂孔ヘルニアの1例
秋田 由美子坂本 英至法水 信治赤羽 和久新宮 優二
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2016 年 77 巻 12 号 p. 2931-2935

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抄録

症例は59歳,女性.2013年,検診にて胸部異常陰影を指摘された.近医にてCT施行し横隔膜ヘルニアを指摘され当院へ来院した.胸腹部CTでは左横隔膜下から胃と横行結腸の脱出を認めた.食後のつかえ感等の症状があり,待機的腹腔鏡手術を施行した.胃と横行結腸が脱出する複合型(IV型)食道裂孔ヘルニアを認めた.脱出腸管は容易に還納された.食道周囲を剥離し,露出した横隔膜脚を縫合し食道裂孔を閉鎖した.Parietex Composite Meshメッシュを腹腔内に挿入し食道に巻き付け周囲をヘルニアステイプラーで固定した.さらに,Toupet法による噴門形成術を追加した.術後再発所見なく経過中である.

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© 2016 日本臨床外科学会
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