日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下胆囊摘出術を行った完全内臓逆位を伴う胆石症の1例
山川 ありさ細井 敬泰高山 祐一高橋 崇真青山 広希前田 敦行
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2024 年 85 巻 2 号 p. 272-277

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抄録

症例は66歳,男性.幼少期から完全内臓逆位を指摘されていた.検診で胆石を指摘されており,手術目的に外科に紹介となった.腹部造影CTでは,萎縮した胆囊と胆石に加えて,完全内臓逆位を認めた.完全内臓逆位を伴う胆石症と診断し,腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した.術者は患者の右側に立ち,基本は通常と左右対称となる4ポートで,臍部にカメラ,剣状突起下に術者左手,左肋骨弓下鎖骨中線上に術者右手,左肋骨弓下前腋窩線上に助手としたが,術者右手用のポートは胆囊から距離をとるために7cm尾側にずらした.手術時間は44分,出血量は5mLでCalot三角部での剥離も含め,剥離操作は全て右手で容易に施行可能であった.術後経過は良好で術後4日目に退院した.完全内臓逆位に対する腹腔鏡下胆囊摘出術において,ポート位置を工夫することで良好な操作性が得られ,通常に近いアプローチで完遂できた.

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