全日本鍼灸学会雑誌
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原著
鍼灸治療における施術者
患者のリスク・コミュニケーションに関する基礎的研究
宮崎 彰吾向野 義人萩原 明人
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2008 年 58 巻 4 号 p. 642-653

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抄録

【目的】鍼灸治療に関する施術者-患者間でのリスク・コミュニケーションの実態を解明することである。
【方法】福岡市鍼灸師会会員250名とその患者1,250名を対象とし、 施術者と患者をペアにして、 施術者-患者コミュニケーションに関する同一の質問項目を含んだ自記式調査票による調査を行った。
【結果】施術者91名 (36%)、 患者407名 (33%) から回答を得た。 鍼灸治療を行う施術者の説明に関して、 患者は不十分だと認識し、 施術者は十分だと認識した場合、 施術に対する患者の評価が低く、 その要因は施術者の経験年数 (OR=1.05) と治療従事者数 (OR=1.30) であった。 施術について医師から尋ねられた患者は27%、 医師に伝えた患者は48%であった。 副作用の発生率は4%で、 発生の有無による施術者および患者の特性に差はなかった。
【考察】得られた知見は、 今後のより良い施術者-患者関係の構築に有用であると考えられる。

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© 2008 社団法人 全日本鍼灸学会
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