1982 年 31 巻 3 号 p. 256-262
腰部脊柱起立筋を等尺性に収縮した際の単一NMU放電の平均発射間隔 (〓) とその標準偏差 (S) より, 腰痛患者の腰部 trigger point の NMU の性質について検討した。導出された trigger point でのNMU (295 unit) は健康対照群例のNMU (192 unit) に比較し, 座標軸上右側に偏在し, より tonic な活動様式を示していることが観察された。このことより腰部 trigger point での脊髄運動ニューロンの活動様式が他の近接した同名の筋支配の運動ニューロンの活動様式と異なることを示し, 脊髄での反射活動が segmental に優位になった状態を示すものと考える。