1985 年 34 巻 3-4 号 p. 225-230
健康成人8名と患者23名を対象として, 右星状神経節低周波刺針 (SGA), 更に右星状神経節ブロック (SGB) を行ない, 左右総頸動脈血流量, 左右前腕深部温, 血圧, 脈拍数を測定し, 自律神経系への影響を調べた。SGAでは, 右総頸動脈血流量は前の値を100%とすると91~96%へ, 左側は88~93%に減少した。右前腕深部温は, SGAでは上昇傾向を示したが有意差はなく, SGBでは0.4~0.7℃上昇した。左前腕深部温はSGAで変化しなかったが, SGBでは0.1~0.3℃上昇した。収縮期血圧はSGAでは2~4mmHg上昇し, SGBでは9~11mmHg上昇した。脈拍数はSGAでは2回/分減少したがSGBでは4~6回/分増加した。