1986 年 36 巻 3 号 p. 165-171
健康成人10名を背臥位とし, 左太淵穴に無痛の〓理肌膚の術, 押手のみ, 鍼のみ, 有痛の〓理肌膚の術をそれぞれ1分間施し, ポリグラフで瞬時心拍数を観察した。データーを推計処理した結果, 無痛の〓理肌膚の術とその手技構成要素である押手のみ, 鍼のみいずれも有意な心拍数減少を示した。無痛の〓理肌膚の術は, その手技構成要素である押手のみ, 鍼のみに比べ, 心拍数減少で勝った。有痛の〓理肌膚の術は, 心拍数に有意な変化を示さなかった。刺痛は心拍数減少を抑制する方向で作用すると考えられる。