全日本鍼灸学会雑誌
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顎関節症に対する鍼治療の効果
田辺 成蹊山口 敬柴 紘次
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キーワード: 顎関節症, 中国鍼
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1986 年 36 巻 4 号 p. 250-253

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抄録

顎関節症は, 顎関節部とその周囲組織の疼痛, クリッキング, 開口障害または顎運動障害の三主症状を伴う歯科領域で多くみられる疾患であるが, 一部には歯科的治療にても軽快しないものも存在する。そこで, 心因性を含む器質的障害の認められない顎関節症に対し鍼治療を試みた。対象患者は, 当院歯科・口腔外科から紹介された12例で, 男性1例, 女性11例である。風池・翳風・安眠・牽正・太陽・下関・頬車・天容・肩井・合谷に中国鍼にて15分間通電, 週2~1回施行した。その結果, 12例中4例に著効を認め, 有効2例, やや有効3例, 無効は3例で, 有効率は75%であった。

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