全日本鍼灸学会雑誌
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艾の燃焼温度と生体内温度変化に関する研究 (第2報)
隔物灸について
菅田 良仁東家 一雄大西 基代戸田 静男黒岩 共一木村 通郎
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1989 年 39 巻 2 号 p. 241-245

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抄録

われわれは, 前報で透熱灸が生体内にあたえる温度変化について報告した。その際, 皮下では50℃以上に上昇することを示したが, 今回の隔物灸 (生姜および大蒜灸) でも同様に, 皮下で50℃をこえる温度変化が認められた。しかも, 透熱灸にくらべ50℃以上の状態を維持する時間が長く, 温熱刺激を緩和すると考えられている隔物灸が, むしろ透熱灸より強い刺激をあたえている可能性があることがわかった。
また, その隔物灸の生体内におよぼす温度変化は, 隔物の含水量と皮膚組織の含水量の影響を強く受けることが予想された。

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