1994 年 44 巻 3 号 p. 266-271
鍼灸の有効性は, 未だ客観的に明らかにされていない。
現代はストレス社会といわれ, 種々不定愁訴を訴え鍼灸院に来院してくる患者の中には, 器質的疾患を有しない患者も少なくはない。これらの患者に対し鍼治療を行い客観的に推移・有効性を検討する目的で (社) 全日本鍼灸学会研究委員会不定愁訴班不定愁訴カルテを用いた。結果, 初診時の不定愁訴指数が22点であったものが自覚症状の軽減と共に不定愁訴指数の減少が見られ最終時には17点となり効果判定は「やや有効」となり鍼治療の有効性が示唆された。