抄録
過去約10年分の全日本鍼灸学会誌において使われた統計手法を調査した。その結果, 統計手法の使用率は, t検定が最も多く72.5%, 次にχ2検定は25.7%, 三番目は分散分析が5.7%であった。残り17の統計手法の使用率は各々5%以下であった。t検定使用と明記されたものは36.5%,χ2検定使用と明記されたものは13.7%で, それら二つの統計法を明記してなかった論文も, 明記してあった論文とほぼ同率数あった。
本来t検定と書くべきをT検定としていたものが14%と意外に多く, ソフトウェア・パッケージ名を記載したものが1.1%と極めて少なかった。これらの統計手法が97%もの誤用を抱えている問題と併せて考えると, 医学統計手法の教育と, 投稿規定の改善や査読 (peer review) での改善が強く望まれる。