全日本鍼灸学会雑誌
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肩こりに及ぼす円皮鍼の効果
偽鍼を用いた比較試験
古屋 英治名雪 貴峰八亀 真由美古海 博子篠原 隆三二村 隆一金子 泰久坂本 歩
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キーワード: 肩こり, , 円皮鍼, 偽鍼, CCT
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2002 年 52 巻 5 号 p. 553-561

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抄録

【目的】肩こりに及ぼす円皮鍼 (PTN) の効果をプラセボ円皮鍼 (P) を対照とした臨床試験 (CCT) で検討した。
【対象及び方法】肩こりを有するボランティア男女合計53名を対象にした。PTNもしくはPの施術部位は後頚部、肩上部、肩甲間部の圧痛点で、3日間継続留置した。評価は3日後の肩こりの自覚及び施術前、施術直後、3日後の肩こり程度のVAS値とした。
【結果】「肩こりがある」はP群25名中23例に対しPTN群は28名中12例に減少 (p<0.01) した。肩こりのVAS値はP群の施術前55.2±17.5、直後46.5±19.7、3日後45.9±21.7に対しPTN群の施術前52.5±20.7、直後40.5±22.4、3日後34.2±19.7となり、PTN群の直後 (P<0.05) 、3日後 (P<0.01) で減少した。
【結論】円皮鍼の継続留置は肩こりを改善することが示唆された。

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