全日本鍼灸学会雑誌
Online ISSN : 1882-661X
Print ISSN : 0285-9955
ISSN-L : 0285-9955
経絡経穴学における学生による授業評価の効果について
廣 正基北小路 博司水沼 国男岩 昌宏矢野 忠
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 54 巻 5 号 p. 768-778

詳細
抄録

【目的と方法】経絡経穴学の授業を受けた本学在学生1999年度2年生117名を対象としてアンケート調査による授業評価を行い、その有用性について検討した。その結果を踏まえて授業の方式を一部変更し、その効果を検討するために、2000年度2年生117名を対象に1999年度と同じアンケート調査による授業評価を行い、1999年度のそれと比較検討した。
【結果】1999年度の授業評価アンケートで高い評価であった項目は、教師については「熱心さ」、「質問や相談に応じる」、授業科目については「教師のデモは必要」、「資料は理解に役立つ」であった。一方、低い評価であった項目は、教師については「授業の準備が十分」、「時間を有効に利用」、授業科目については「担当する教師の人数は適切」、「各自取穴を行う時間は適切」、「進め方は適切」であった。これらの結果を踏まえて2000年度では授業方式を一部改変したところ、1999年度との比較では、教師については「授業の準備が十分」、「時間を有効に利用」、「質問や相談に応じる」の項目で肯定的な評価が有意に増加し、授業科目についても「進め方は適切」、「各自取穴を行う時間は適切」、「資料は理解に役立つ」の項目も肯定的な評価が有意に増加を示した。
【結語】学生による授業評価は授業の改善の方策を立てる上で有効であり、また学生の意欲を高める上で有効であることが示唆された。

著者関連情報
© 公益社団法人 全日本鍼灸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top