日本航空医療学会雑誌
Online ISSN : 2758-4399
Print ISSN : 1346-129X
原著
ドクターヘリ現場滞在時間の延長要因の検討:JSAS-Rデータ解析
河野 伶奈金田 浩太郎綾田 亮井上 智顕八木 雄史戸谷 昌樹藤田 基鶴田 良介
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2025 年 26 巻 3 号 p. 7-15

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抄録

【背景】ドクターヘリ出動における現場滞在時間の延長要因に関する報告は限られている。本研究では、日本航空医療学会ドクターヘリ全国症例登録システム(JSAS-R)のデータを用い、延長要因を検討した。

【方法】2020年4月1日~2022年3月31日にJSAS-Rへ登録されたドクターヘリ出動データを解析し、現場出動ミッションを対象とした。現場滞在時間の中央値を基準として長期滞在群と短期滞在群に分類し、単変量解析および多変量解析を実施した。

【結果】対象は長期滞在群21,516件、短期滞在群22,213件であり、現場滞在時間の中央値は15分であった。多変量解析の結果、外傷、緊急度、バイタルサイン、重症度、多数傷病者、現場進出、ドクターヘリ搬送、搭乗医師数の少なさ、各種検査・処置の実施が延長と関連していた。

【結語】現場滞在時間の短縮には、複数医師の投入や検査・処置の最小化が有効である可能性が示唆された。

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