日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
—日本臨床麻酔学会第23回大会—
麻酔科医療フロントライン—吸入麻酔・静脈麻酔—
高濃度セボフルランによる麻酔導入法—小児から高齢者まで—
山口 重樹
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 24 巻 9 号 p. 460-470

詳細
抄録

血液ガス分配係数が小さく, 刺激臭が少ないセボフルランは吸入麻酔薬による導入法に適した麻酔薬である. 高濃度セボフルランによる麻酔導入法は, 静脈麻酔薬による麻酔導入法に取って代わるものではないが, 麻酔導入から維持への移行が速やかで, 循環動態が安定しており, 筋弛緩薬の作用発現を促進するなどの利点を有するため, 有用な麻酔導入方法として選択肢の一つと考えられる. そのためには, おのおのの症例に適した高濃度セボフルランによる麻酔導入の手法を選択する必要がある. 本稿では, 高濃度セボフルランによる麻酔導入のさまざまな手法をいろいろな角度から検討し, その特徴を述べた.

著者関連情報
© 2004 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top