2005 年 25 巻 7 号 p. 595-602
麻酔管理において術前診察の果たす役割は今も変わらず重要であるが, いつ, どこで, 誰が行うかについては施設によって異なってきている. 県立広島病院における術前診察は, 通常, 手術1~2日前に, ベッドサイドで, 研修医を含めた担当麻酔科医が行う. 問題症例, 日帰り手術, 当日入院患者は術前診察担当麻酔科医が外来で術前診察を行う. 当院で手術を受けた患者60名へのアンケート結果では, プライバシーの保護, 家族への説明, わかりやすい言葉で話すなどの問題点が明らかになった. 今後これらの問題点を解決できれば, 担当麻酔科医が術前診察する方法は, 研修医の教育や患者との信頼関係を築くうえで優れた方法と考える.