2008 年 28 巻 3 号 p. 359-373
Difficult airway management (DAM) についての知識と技術を習得することは, 気道管理のエキスパートである麻酔科医の使命である. ASAの 「Difficult Airway患者の管理のための実践ガイドライン」 はDAMの系統的な戦略を示したもので, DAMを実践するための指針となっている. このASAガイドラインとDifficult Airway Society (DAS) のDifficult Airway Society guidelines for management of the unanticipated difficult intubationをもとに, 麻酔導入時の気道管理, 特に成人患者の麻酔導入時の気道管理戦略について解説した. 日本で開発されたエアウェイスコープ® (AWS) をはじめ, CCDカメラ搭載の喉頭鏡が気道管理に新たな展開をもたらしてきている. このAWSを含めて種々の気道管理器具を紹介するとともに, 代表的な気道管理方法についても概説した.