日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
デクスメデトミジンが有用であった術中覚醒試験を要する脊椎手術の麻酔経験
濱田 梢原 哲也三好 宏趙 成三澄川 耕二
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2008 年 28 巻 7 号 p. 935-940

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抄録

  デクスメデトミジンを用いた術中覚醒試験の麻酔管理を経験した. 症例は17歳, 女性で, 胸椎側弯症の診断のもと第2胸椎から第12胸椎までの脊椎後方固定術が予定された. 脊髄損傷の危険があるため術中に覚醒させて下肢の運動を確認する必要があった. プロポフォールの持続静脈内投与で麻酔を維持し, 覚醒前よりデクスメデトミジンの持続静脈内投与を開始した. 覚醒は速やかで, 興奮や体動はなく, 指示に応答可能であった. 術後, 下肢の神経学的異常を認めなかった. デクスメデトミジンとプロポフォールを併用した麻酔管理は術中の患者の苦痛を軽減するとともに, 速やかな覚醒により下肢の神経学的評価を可能とした点で有用であった.

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© 2008 日本臨床麻酔学会
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