2009 年 29 巻 1 号 p. 93-98
近年, 超音波ガイド法の神経ブロックへの応用が普及してきた. 硬膜外麻酔では脊柱の存在が超音波の応用を困難にしているが, 小児患者の場合は, かなり鮮明な画像が得られてきた. 超音波ガイド下神経ブロックには, 診断装置の知識, 超音波解剖学の知識などが必要である. また腰部硬膜外麻酔と仙骨硬膜外麻酔ともに, まず施行前に脊椎の構造を確認して, 穿刺部位, 針の方向, 深さを確認することが重要である. また, 穿刺時に硬膜外腔に注入された薬液やカテーテル走行の確認も可能である. 超音波ガイドによって, より安全な硬膜外麻酔が施行できる.