日本臨床麻酔学会誌
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超音波ガイド下神経ブロックでの神経ブロック針としての静脈留置針の有用性
近藤 紀子寺田 宏達土村 まどか山田 裕
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2009 年 29 巻 4 号 p. 493-499

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抄録

  近年, 超音波ガイド下神経ブロックが普及してきているが, ブロック針のクリアな描出に難しさを感じることが多い. 今回われわれは, 静脈留置針をブロック針として使用しIn vitro試験にて他の針と比較検討を行い, 視認性, 抵抗感とも良好な結果を得た. また実際の症例において, 大腿骨頸部骨折の83歳女性の観血的整復固定術の麻酔管理の際に, 静脈留置針をブロック針として超音波ガイド下末梢神経ブロックを併用した全身麻酔を行い, 速やかにブロックを施行できた. 静脈留置針は視認性・抵抗感の点で超音波ガイド下神経ブロックに有用と思われた.

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© 2009 日本臨床麻酔学会
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