日本臨床麻酔学会誌
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講座
経口オピオイドによる患者自己調節鎮痛法
月山 淑
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2010 年 30 巻 2 号 p. 224-230

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抄録

  がん患者と家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上のために, 身体的苦痛であるがん性疼痛を緩和することは医療従事者にとって最も重要な役割である. がん性疼痛治療のゴールドスタンダードは1986年に提唱されたWHO方式がん疼痛治療法であり, 薬物療法によって80~90%の疼痛は緩和される. 疼痛の強さに応じた鎮痛薬, 疼痛の原因に応じた鎮痛薬を使用し, 副作用対策をきちんと行うことにより, 経口医療用麻薬は病期や療養場所を選ぶことなく患者自己調節鎮痛法 (PCA) で十分な疼痛コントロールを図ることができる薬剤である.

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© 2010 日本臨床麻酔学会
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