日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
DICを合併した重症熱帯熱マラリアの1症例
宜野座 到渕上 竜也照屋 孝二垣花 学須加原 一博
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2010 年 30 巻 3 号 p. 465-470

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抄録

  患者は32歳の女性.アフリカから帰国後,発熱・嘔吐・下痢を発症した.輸入感染症を疑い,血液塗沫検査で赤血球内に2つのクロマチン顆粒をもつ輪状体が複数存在し,熱帯熱マラリアと診断した.赤血球感染率7%で重症マラリアとも診断した.集中治療室で,全身管理およびキニーネ静注による治療を行った.播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)も合併し,血小板輸血とアンチトロンビン製剤投与を行った.その後,マラリア感染およびDICは改善した.抗マラリア薬の適正な使用と,DICに対する早期治療が奏効したと考えられた.

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© 2010 日本臨床麻酔学会
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