エピドラスコピーの除痛効果は硬膜外腔の洗浄効果か,癒着剥離効果かなど,いまだ完全には解明されていない.しかし,施行時の患者の体位や硬膜外腔への生食水の注入速度などさまざまな検討が行われてきた.われわれは,一つの画面で内視鏡所見とX線所見を同時に映し出すシステムを考案して,より安全で確実な手技としての確立に努めてきたが,今後の課題として,先端部を使い捨てにできる内視鏡を取り入れることで,常に明瞭な視野の確保,脊柱管腹側の癒着剥離,腰椎以外の頚椎・胸椎レベルでの対応,さらに術者の放射線被曝量減少など,さまざまな検討すべき改善点がある.いずれにせよ,こうした検討を経て,エピドラスコピーがさらに発展していくことが期待される.