日本臨床麻酔学会誌
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麻酔科医に必要な超音波ガイド手技のポイントと教育(第2回)
超音波ガイド下神経ブロック (6)硬膜外ブロックと脊髄くも膜下ブロックの実際
山内 正憲
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2013 年 33 巻 4 号 p. 629-633

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抄録

  硬膜外腔および脊髄くも膜下腔の超音波操作による描出は,合併症のない患者のみならず,妊婦,肥満患者,脊椎疾患患者,小児,自家血硬膜外注入などで有用な情報を得ることが可能である.しかも,穿刺直前の体位をとった状態で侵襲なく穿刺距離の推定も行える.はじめに脊椎長軸操作で仙骨から頭側へと超音波プローブを移動させ,目的椎間に達する.次に短軸で硬膜外腔を描出し,穿刺距離の計測と穿刺角度のイメージを得る.リアルタイムの穿刺は技術的に慣れを必要とする.超音波装置を適切に用いることで,より安全な硬膜外ブロックや脊髄くも膜下ブロックを行うことにつながる.

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© 2013 日本臨床麻酔学会
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