日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第32回大会 シンポジウム ─急性肺障害に対する人工呼吸─
急性肺障害の病態と臨床知見
柴田 繁啓高橋 学鈴木 泰井上 義博遠藤 重厚
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2013 年 33 巻 7 号 p. 926-931

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抄録

  2011年にベルリン定義が発表された.大まかにいえばARDSをP/F比で,mild,moderate,severeに分類するものである.東北地区の急性肺障害調査ではAHRFという概念により,早期診断,早期治療が可能となり,AHRFはALI/ARDSに比べて死亡率が低いことがわかった.死亡率の高い敗血症によるARDSに対しては早期診断,早期治療が大切である.そのためにはARDSの病態生理とそれに関連する液性因子を経時的に見ることが必要不可欠であり,敗血症の原因を速やかに除去することが第一であると考えている.また,われわれはプレセプシン等を開発し,敗血症の早期診断,早期治療に力を注いでいる.

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© 2013 日本臨床麻酔学会
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