日本臨床麻酔学会誌
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麻酔科医に必要な気道確保のポイントと教育(第2回)
緊急気道確保:器具と外科的処置 (1)エアウェイ・声門上器具
浅井 隆
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2014 年 34 巻 4 号 p. 608-612

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抄録
  麻酔導入後にマスク換気が困難で,下顎挙上によっても上気道閉塞が十分に解除できない場合には,適切なエアウェイを挿入する.エアウェイには経口と経鼻があるが,マスク換気困難な場合,侵襲の少ない経口エアウェイを選択する.しかしエアウェイ挿入によっても換気困難な場合,声門上器具の挿入を試みる.声門上器具は,マスク換気が困難なときの“レスキュー”器具として役立つ可能性がある.“挿管不能,換気不能”という緊急時には,挿入が容易で,換気の成功率が高い声門上器具を使うとあらかじめ決めておくのがよい.そしてすべての医療従事者は,いざというときにこれらの器具を確実に挿入できる能力を普段から身につけておく必要があろう.
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© 2014 日本臨床麻酔学会
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