日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
脳挫傷の緊急手術中に心停止となり体外ペーシングが有効であった1症例
豊永 達宣橋本 まち子内海 潤小谷 順一郎
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2014 年 34 巻 5 号 p. 663-668

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抄録

  高血圧症と糖尿病を合併した患者の脳挫傷に対し,緊急頭蓋内血腫除去術を行っていたところ,III度房室ブロックから心停止となった.アトロピン1.0mg静注は無効であったが,術前からペーシング・除細動用パッドを貼付してあったので,直ちに経皮的ペーシングを開始し奏功した.慢性の2枝,3枝ブロックに対する永久的ペースメーカー植え込み基準としてのガイドラインは存在するが,緊急時においてそれまで確定診断されていない隠されたIII度房室ブロックへの緊急対応はどのようにすべきか考慮すべきである.

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© 2014 日本臨床麻酔学会
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