2016 年 36 巻 7 号 p. 728-737
昭和大学病院では内視鏡外科手術を安全に行っていくために,教育体制と医療安全管理体制の2つを柱に対策を講じている.教育体制として,医師の臨床での内視鏡外科手術の参加を目標として,ライセンス制度を導入し,Step 1(基礎,理論の講義),Step 2(基礎手技の体験),Step 3(大動物実習),Step 4(各診療科教育プログラムに則った内視鏡外科手術参加)の4段階に分けている.医療安全管理体制は,①内視鏡外科手術管理運営委員会,②内視鏡外科手術手技基礎セミナー,③内視鏡外科手術合併症報告,④手術室リスクマネジメントを柱に行っている.このように病院レベルでの教育制度の設置,病院主体の危機管理を行い,対応している.