日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
大腿骨頚部骨折手術の麻酔管理で超音波ガイド下末梢神経ブロック(大腿神経・外側大腿皮神経・坐骨神経)が有用であった2症例
茂山 泰樹大塚 みき子松田 昌子
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2017 年 37 巻 1 号 p. 11-15

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抄録

末梢神経ブロックは全身麻酔・脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔と比較して,交感神経遮断による循環抑制や末梢性の呼吸抑制が少ない可能性がある.また超音波ガイドにより血管や神経の損傷を避け,より安全かつ確実にブロックできる.今回,腰椎圧迫骨折による腰椎変形で硬膜外麻酔や脊髄くも膜下麻酔が施行困難な,高齢で心機能および呼吸機能が低下した患者の大腿骨頚部骨折手術の麻酔管理に対し,局所浸潤麻酔やフェンタニル静脈内投与を必要としたが,超音波ガイド下末梢神経ブロック(大腿神経・外側大腿皮神経・坐骨神経)で安全に管理できた2症例を経験した.

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© 2017 日本臨床麻酔学会
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