近年,開頭手術において腫瘍の摘出率向上や神経障害を回避する目的で,蛍光色素であるフルオレセインが使用されるようになってきた.脳外科手術中にフルオレセインを投与した3症例で,CO-オキシメトリの測定エラーが生じた.3症例とも手術中にフルオレセイン1,000mgが静脈投与された.フルオレセイン投与後のRapidPoint 405TM(SIEMENS社)による測定で,ヘモグロビン値などCO-オキシメトリの項目が測定不能となった.RapidPoint 405TMが用いる測定波長が,フルオレセインの吸収波長付近にあるために測定エラーが生じた可能性が考えられた.