日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
日本臨床麻酔学会第36回大会 シンポジウム ─新生児の麻酔ぜよ!!─
総肺静脈還流異常症,大血管転位症の麻酔管理
末盛 智彦岩崎 達雄清水 一好金澤 伴幸杉本 健太郎森松 博史
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 37 巻 4 号 p. 491-497

詳細
抄録

総肺静脈還流異常症と大血管転位症はともに新生児期に根治的手術が必要となりうる先天性心疾患である.新生児の心臓は構造的,機能的に未熟であるため術後心不全に陥りやすい.加えて総肺静脈還流異常症,大血管転位症の患者は疾患特有の血行動態により左心不全や肺高血圧のリスクが高く注意が必要である.両疾患の新生児期の根治的手術を成功に導くためには,前負荷,後負荷,心筋収縮力,心拍数を適切に調節し限られた心機能を無理なく発揮できる環境を作ることが重要である.

著者関連情報
© 2017 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top