日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第36回大会 シンポジウム ─抜いたらいかんぜよ─
ダブルルーメンチューブ抜管の極意:安全で良い抜管の工夫
中山 禎人
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2018 年 38 巻 2 号 p. 196-202

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抄録

ダブルルーメンチューブの抜管における問題点・注意点としては,まず,ダブルルーメンチューブは挿管困難時の挿管手段が少ないため,抜管後の再挿管時には確実な挿管手技が求められる点が挙げられる.近年はダブルルーメンチューブ挿管・抜管に対応したビデオ喉頭鏡や機器が入手可能になってきたため,これらの使用法を熟知の上,効果的に活用すべきである.また,ダブルルーメンチューブ抜管手技の如何が術後の呼吸状態を左右する場合がある.抜管時には十分かつ効果的な気道分泌物除去をすべきであり,また,肺切除術や気胸根治術の症例では,術後のエアリーク発生を防止するため,強い咳嗽を伴わない抜管方法を工夫することが肝要と考える.

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© 2018 日本臨床麻酔学会
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