2018 年 38 巻 7 号 p. 809-813
日本手術看護学会では「医療施設における術前外来実施状況と手術中止の実態調査」を行った.46.4%の施設で術前外来を行い,術前外来を実施している施設は,実施していない施設に比べて手術中止の割合が低く,術前外来が周術期の心身の準備を整える支援ができることを示唆していた.ハイリスク患者が多い現状では,身体的側面からのみでの評価だけでなく,生活者としての患者・家族に対する教育的看護介入が必要である.手術患者のリスク状況をキャッチできる手術室看護師が,周術期管理チームの中で核となりメンバーの支援を行う意味は大きい.また,クオリティ・インディケータを定めることで術前外来の成果は「視える化」できる.