日本臨床麻酔学会誌
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短報
ネパール国における区域麻酔事情
鈴木 敏之戸部 賢伊藤 雅之齋藤 繁
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2020 年 40 巻 2 号 p. 141-147

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抄録

ネパールにおいて,全身麻酔は非常に高価であり,使った薬剤は基本的にすべて患者負担となる.また,使用可能な薬剤や器具は限定的である.交通外傷が非常に多く,安価な区域麻酔は日本以上に需要が高い.しかし,ブロックに使われる超音波装置は解像度が良好ではなく,神経刺激装置もあるが,電気刺激用ブロック針を購入できる患者のみに使用は限られる.脊髄くも膜下麻酔に使われる麻酔薬は基本的に0.5%高比重ブピバカインのみで,硬膜外麻酔を含めほぼ全例座位で穿刺が行われている.硬膜外麻酔にはブピバカインを,腕神経叢ブロックには0.5%ブピバカインと10万倍アドレナリン添加2%リドカインを混合して使うのが一般的である.

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© 2020 日本臨床麻酔学会
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