2021 年 41 巻 2 号 p. 171-172
相互接続防止コネクタに係る国際規格(ISO80369)の導入で,小児硬膜外麻酔における点滴法の継続が不可能になる.点滴法は硬膜外穿刺時にTuohy針に輸液ラインを接続し,抵抗の変化を点滴の滴下で判別する方法で,現在までにわれわれが新生児を含めて数千例の小児硬膜外麻酔を施行できた一端を確実に担ってきた.神経麻酔領域の規格変更の主旨を考えると,神経ブロック針につながる点滴ラインの製造はまったくそぐわないことで,点滴法の継続を諦めかけていた最中,ニプロ株式会社に専用のラインを製造していただけることになった.点滴法の重要性に深く共感していただいた関係者の方々に厚く御礼申し上げたい.