胸腔鏡下肺切除術における術後悪心・嘔吐の検討：患者自己調節硬膜外鎮痛法と経静脈的患者自己調節鎮痛法との比較

抄録

胸腔鏡下肺切除術の術後鎮痛法（patient-controlled epidural analgesia：PCEAとintravenous patient-controlled analgesia：IVPCA）における術後悪心・嘔吐（postoperative nausea and vomiting：PONV）を後ろ向きに比較した．72人がPCEA（E群）で，86人がIVPCA（V群）で管理された．術翌日までのPONV発生率（E群：12.5%，V群：15.1%），制吐薬投与率，PONVによる鎮痛法の中止率は2群間に有意差を認めなかった．IVPCAはPCEAと比べPONVを増加させなかった．