日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
アナフィラキシーショック時におけるヘマトクリット測定の臨床的有用性
高倉 康川上 浩文藤林 哲男杉浦 良啓原田 純後藤 幸生
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 13 巻 3 号 p. 288-291

詳細
抄録

麻酔管理中発生したアナフィラキシーショック症例中,ヘマトクリット値の測定が施行された3症例をretrospectiveに検討し,術中のアナフィラキシーショック時のヘマトクリット値およびその値をもとに計算して得られる喪失循環血漿量値の意義を検討した.その結果,アナフィラキシーショック時には少なくとも1L以上の血漿の血管外漏出が起こっており,このような緊急時に際してのヘマトクリット値の測定は,ショックの程度,治療状況を判定できる簡便な検査の一つとして臨床上有意義であると考えられた.

著者関連情報
© 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top