3.5~5.0mmの気管内チューブを使用した2ヵ月~14歳の小児1,113例を対象とし,実際に使用した気管内チューブのサイズを,年齢によるチューブサイズの予測式:チューブ内径(mm)=年齢×1/4+4.0,および身長によるチューブサイズの予測式:チューブ内径=身長×1/30+1.0(1歳未満),チューブ内径=身長×1/20(1歳以上)と比較した.さらに予測したサイズより1mm以上逸脱した症例についてその原因を検討した.今回使用した予測式では,身長からの計算では適正(実際に使用されたサイズ)よりもやや細めのチューブが,年齢からの計算ではやや太めのチューブが選択される傾向にあった.適正サイズが身長からの予測より1mm以上細かったものは2例で,小顎症,口蓋裂の既往がみられた.年齢からの予測式より1mm以上細かったものは6例で,低身長,低体重などが多かった.両予測式よりの1mm以上の逸脱症例は,食道閉鎖術後で低身長,低体重の1例であった.適正サイズが予測値より1.0mm以上太かった症例が2例あったが.その原因となるべき背景因子は認められなかった.