日本臨床麻酔学会誌
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上部消化管内視鏡検査に対するプロポフォールによる鎮静
TCI法を精神発達遅滞患者に用いた症例検討
徳嶺 譲芳諸喜田 林高良 到伊波 寛中村 清哉奥田 佳朗
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1999 年 19 巻 6 号 p. 423-426

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抄録
痙性型の脳性麻痺と,軽度の精神発達遅滞を合併した31歳,男性で,咽頭反射が強く上部消化管内視鏡検査が困難な患者に,プロポフォールのtarget-controlled infusion (TCI)による鎮静下で,内視鏡検査が円滑に施行できた.目標血中プロポフォール濃度を,最初1.2μg/mlに設定したが,内視鏡挿入を試みた際に,数回咽頭反射を認めたため,1.4μg/mlに増量した.変更後は,意識を保った状態で円滑に内視鏡を挿入し検査を行なうことができた.患者,内科医ともに満足度が高く,検査後,特に副作用も認めなかった.
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