重症患者の循環動態の管理上, 経時的な観血的モニタリングは, 極めて高い有用性をもっている. 各種モニタリング装置はマイクロショック等の電撃事故への対策を目的として, 有線方式から無線方式へと移行しつつあり, 安全性はかなり向上してきた. しかし, 手術時には生体の電気的情報伝搬途中で, 無線方式の場合でも, 電気メスが発生する高周波によって電磁障害を受け, 生体情報の観察が全く不可能という状態になる. 今回我々は, 光伝送心電計ならびに光伝送血圧ユニットを用いて, 術中に電気メスが発生する高周波に対して極めて高い絶縁効果のある事を確認し, さらに低振幅の右心房圧波形ならびに心電図P波の術中解析においても, 有用性を認めたので報告する.