日本臨床麻酔学会誌
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持続腋窩部腕神経叢ブロック時のカテーテル走行に関するレントゲン的考察
藤瀬 久美子羽山 憬一小松 彪留守 信興山岡 久泰内田 盛夫
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1986 年 6 巻 2 号 p. 209-214

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抄録

Touhy 針 (17G) とレントゲン不透過性硬膜外麻酔用カテーテルを用いた持続腋窩部腕神経叢ブロック時のカテーテル走行に関して, カテーテル挿入時の肢位を(1)上肢を肘部で屈曲し外転, 外旋位とする (11例) (2)上肢を伸展位で体の側方に降ろす(5例) (3)上肢を肘部で屈曲して上腕を側胸部に近づける (5例) (4)上肢を肘部で屈曲して内転, 内旋位とする (5例) という4種類に変えて検討を加えた. このいずれの肢位においても, カテーテルは屈曲して鎖骨より上へ進めることは困難で, カテーテルの先端は, 鳥口突起の高さに位置することが多かった. またその原因は, 烏口突起部が狭いスペースを呈していることが考えられた. しかし, その中でも, 上肢を体の側方に下ろしたほうが, カテーテルはより中枢側へ進みやすいという結果が得られた.

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