47 巻 (2008) 3 号 p. 249-254
目的 : われわれは, 子宮内膜細胞診において構造異型を加味した判定基準を用いることにより正診率が向上することを報告してきたが, 今回, 判定者間の整合性と再現性の向上を目的に集塊を再定義し, 疑陽性例の成績を検討したので報告する.
方法 : 1999 年 5 月∼2006 年 4 月 (7 年間) の細胞診疑陽性例のうち組織診が施行された 144 件を対象とし, 細胞集塊を 9 種類に分類した判定基準を用いた期間 (1999 年 5 月∼2004 年 4 月 (5 年間), 期間 A) と, 4 種類に整理した判定基準を用いた期間 (2004 年 5 月∼2006 年 4 月 (2 年間), 期間 B) の成績を検討し, その一部に対して有意差検定を行った.
成績 : 期間 A の細胞診疑陽性 106 件の組織診断は, 非増殖性内膜 40 件 (37.7%), 内膜増殖症 65 件 (61.3%), 類内膜腺癌 grade 1, 1 件 (1.0%) で, 期間 B の細胞診疑陽性 38 件の組織診断は, 非増殖性内膜 12 件 (31.6%), 内膜増殖症 25 件 (65.8%), 類内膜腺癌 grade 1, 1 件 (2.6%) であった. また, 期間 A と期間 B の成績には統計学的有意差を認めなかった.
結論 : 集塊を統合した新判定基準においても, 従来法と同様に十分な成績を得られる可能性が示された.