49 巻 (2010) 6 号 p. 431-436
甲状腺癌取扱い規約第 6 版では, 検体不適正標本は細胞診総数の 10%以下が望ましく, 10%を超える場合には採取方法, 標本作製方法についての検討が必要と明記されている. 本稿はこれらの精度管理について述べたものである. 穿刺は必ず超音波ガイド下にて行い, 診断に最適な部位から採取すべきである. 穿刺した材料は注意深く観察し, 適切な塗抹法を選択しなければならない. われわれの経験では, 穿刺結果を穿刺医へフィードバックすることにより検体不適正率の顕著な改善がみられた. 細胞診検体の品質を向上させるためには, 穿刺医, 細胞検査士, 診断医が一丸となって精度管理に積極的に取り組む姿勢が大切である.