日本臨床細胞学会雑誌
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症例
子宮頸部明細胞腺癌の 1 例
牛島 倫世山川 義寛高越 祐子前田 睦子桶谷 香織稲坂 淳加藤 潔岡田 英吉
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2012 年 51 巻 2 号 p. 143-146

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抄録

背景 : 子宮頸部明細胞腺癌は, 子宮頸部腺癌の 4%と非常にまれな組織型である. 今回, ポリープ様に外向性発育し, 細胞診および組織診で術前診断が可能であった子宮頸部明細胞腺癌の 1 例を経験したので報告する.
症例 : 62 歳, 4 回経妊 2 回経産, 56 歳閉経. 主訴は特になし. 施設検診にて子宮頸部細胞診異常を指摘され当院受診. 腟鏡診では子宮腟部に示指頭大の頸管ポリープ様の易出血性腫瘤を認めた. 子宮頸部擦過細胞診にて明細胞腺癌が疑われ, 切除した腫瘤の組織診により明細胞腺癌と診断された. 腫瘤切除後の MRI では子宮頸部に腫瘍を認めなかった. 子宮頸部明細胞腺癌Ib1 期と診断し, 広汎子宮全摘術+両側付属器摘出術+骨盤リンパ節郭清術を施行した. 摘出物肉眼所見では子宮頸部に腫瘍を認めず, 組織学的にも癌の遺残を認めなかった. 両側付属器や骨盤リンパ節にも転移を認めなかった.
結論 : 子宮頸部明細胞腺癌の 1 例を経験した. ポリープ様に外向性発育したことにより, 細胞診および組織診で術前診断が可能であったと考えられた.

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© 2012 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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