J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

日本臨床細胞学会雑誌
Vol. 52 (2013) No. 4 p. 346-349

記事言語:

http://doi.org/10.5795/jjscc.52.346

症例

背景 : ALK 陽性肺癌に対し ALK チロシンキナーゼ阻害剤の有効性が認められ, 肺癌の個別化治療の可能性が期待されている. 今回, 胸水の迅速細胞診標本で腺癌を推測し, セルブロック標本で ALK 陽性が確認された 1 例を経験したので報告する.
症例 : 症例は 58 歳の女性, 肺腺癌の化学療法開始から約 1 年後に脳転移, 副腎転移, 胸水貯留が認められ, 胸水から細胞診標本とセルブロック標本を作製した. 迅速細胞診標本では, 腫大した偏在性の核に明瞭な核小体を認める異型細胞が集塊で認められた. セルブロック標本にも同様の異型細胞が認められ, 免疫組織化学的検索および FISH 法で ALK 陽性が確認された.
結論 : セルブロックは検査材料の長期保存や遺伝子検査などに有効で, 迅速細胞診を併用することで残余検体の迅速かつ有効な処理が可能となり, 臨床貢献につながるものと思われる.

Copyright © 2013 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会

この記事を共有