日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
乳房Osteoclastoma-like giant cell tumorの1例
特に胸水細胞像について
林 逸郎勝田 弥三郎永井 義丸園田 文孝西 国広
著者情報
ジャーナル フリー

1981 年 20 巻 1 号 p. 134-139

詳細
抄録

58歳, 女性が左乳房上外側に発生した急速に増大する有痛性腫瘤のため九州がんセンターに入院した. 1979年5月に左乳房切断術が施行された. 腫瘍の大きさは3.5×4cm, 球状, 黄灰白色で, 弾性硬であった, 腫瘍はosteoclast様多核巨細胞と異型 “間質細胞” からなっており, “osteoclastoma-like giant cell tumor of breast”と診断された. 多核巨細胞の核は50個以上にも達し, それらの核は小さく, 多形性に乏しく, 細胞質の中央側に位置していた一術後経過は順調であったが, 転移のため再入院し, 1980年1月10日他界し, 剖検がなされた. 剖検時の胸水細胞診では大型多形細胞, リンパ球様小型円形細胞, 線維肉腫または平滑筋肉腫様の異型核を有する紡錘形細胞よりなる異型 “間質細胞” と少数の多核巨細胞が認められた. 多核巨細胞の大きさは70~170μ, 核の大きさは約20μで, 円形~卵円形を呈し, それらは細胞質の中央側に位置していた.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top