日本臨床細胞学会雑誌
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子宮内避妊器具 (IUD) 装着者の細胞診とその管理について
青木 正今村 和子本江 博子鈴村 博一
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1981 年 20 巻 4 号 p. 607-614

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抄録

本研究は, IUDの子宮内膜に及ぼす影響について, 細胞学的に追究し, さらに, IUD装着者の細胞診による管理方法を検討するために行われた.
著者らは, 厚生省のどおりにIUD装着者の定期検診を行い, IUDの子宮内装着状態および副作用を点検するとともに, 細胞学的検索は, IUD装着前 (control) と各定期検診時に, vaginal pool smear, endocervical scraping smear, endometrial aspiration smear, 抜去したIUDのtouch smear等の細胞採取を130例に実施した. その結果, IUD装着後の細胞診では, foreiga-body type giant cellの出現は20例に, calcified bodyは9例に, 異型腺細胞は9例に認められ, そのち1例に核の肥大, クロマチン増量, 核小体の肥大, 細胞の重積性と配列異常が著明な腺癌を思わせる細胞所見が得られた. control群では, 全例, これらの細胞所見は認められなかった. また, 異型腺細胞が出現した9例中6例は, endometrial aspiration smearで認められた.
以上より, IUD装着者には, IUDの装着状態を定期的に検診するとともに, endometri alaspiration smearを含めた細胞診管理が必要であろうかと考えられた.

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