日本臨床細胞学会雑誌
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呼吸器細胞診における特殊腫瘍の細胞形態とその臨床病理学的背景
山田 喬佐藤 豊彦鈴木 容子堀江 昌平島田 晃一郎松村 公人岡本 一也土井 久平藤森 勲川根 哲小林 延年半澤 儁
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1981 年 20 巻 4 号 p. 627-637

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抄録

呼吸器細胞診を施行した約10,000例のうち, 以下に示すごとき特殊な細胞像ないし, 診断上, 特殊な状態を認めた31例の細胞診標本をretrogradeに集めて検討した (1. 肺原発性重複癌, および化生に伴い複数の癌細胞の出現した例. 2. 肺原発性の稀な腫瘍として, カルチノイド, 肺芽腫悪性黒色腫, 悪性中皮腫. 軟骨腫, 硬化性血管腫等の良性腫瘍. 3. 隣接臓器の腫瘍よりの直接浸入ないし圧排病変. 4. 転移性肉腫. 5. 潜在癌の肺転移).
これらの例の細胞像を示し, その診断上における種々の問題を提起し, 肺の特殊腫瘍の細胞診の実際には, その臨床的ならびに臨床病理学的背景を特によく知ることの重要性を強調した.

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