日本臨床細胞学会雑誌
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巨大卵巣莢膜細胞腫の1例
腫瘍捺印細胞像と腟部細胞像
相馬 雅行石渡 千恵子塚田 尊柴田 文雄高橋 恵美子藤島 美恵子横須賀 由美石渡 勇
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1981 年 20 巻 4 号 p. 670-674

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抄録

卵巣の充実性腫瘍のなかで莢膜細胞腫は非常に稀な腫瘍であり, エストロゲン等の性ステロイドホルモンを産生するなど機能性腫瘍としても注目されている. われわれは78歳のエストロゲン産生腫瘍と考えられる巨大卵巣のう腫化莢膜細胞腫を経験したので腟細胞診における扁平上皮細胞のMI (0/18/82), EI (79/21) 等の内分泌学的細胞環境と, 腫瘍捺印細胞像, 腫瘍内容液細胞像について検討した. 葵膜細胞腫の細胞診標本は, 背景が非常に清浄で出現する細胞の形, 大きさ, 核染色質所見等が一様である. すなわち細胞像の特徴を列記すると以下のごとくである.(1) 核径10~25μmの類円形, 裸核の細胞が孤立散在し, ときに細胞集塊がみられることもあるがブドウ房状配列, rosette様配列等の特有な細胞配列はみられない.(2) 核染色質は細あるいは微細顆粒状で均等に分布し, 核縁は比較的整である.(3) 核小体はほとんどみられない.

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