日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
子宮癌集検における癌発見状況の検討
杉森 甫原之園 邦子佐藤 晶子藤 幸子高尾 みつ江樋口 千鶴子手柴 美佐枝小森 恵子柏村 正道
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 22 巻 4 号 p. 691-695

詳細
抄録

福岡県対ガン協会では, 昭和51~55年に204,186名の頸癌検診を行った.これより扁平上皮癌166例, 上皮内癌102例, 腺癌4例, 体部腺癌1例を発見したが, 上皮内癌を含む頸癌発見率は初診者群で0.24%, 再診群で0.09%であった.年齢別にみると, 初診群では高齢者における発見率が高いが, 再診群では必ずしもこの傾向はなく, 高齢者の集検受診は自覚症状が全くない人ばかりではないことを推測させた.
再診癌患者130例について過去の受診歴を調べると, 1回受診57例, 2回受診31例, 3回受診18例, 4回以上受診24例であった.このうち, 26例 (20%) は過去に細胞診異常を示しており, 二次精検に問題があったと考えられる.癌発見直前回の陰性スメアを再検すると, 扁平上皮癌で30例中7例, 上皮内癌で21例中7例に異常細胞が発見された.これより, われわれの検査室における誤陰性率は9.8~12.5%と推定された.前回受診との間隔が4年以上あくと上皮内癌が浸潤癌に比して極めて少なくなり, 早期発見の実はあげられないと考えられた.またclassIII例の追跡が重要であることが示された.

著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
次の記事
feedback
Top